人工臓器
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高性能透析器(HP透析器)の至適設計
金森 敏幸鈴木 庸子酒井 清孝桑名 克之中西 光
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1993 年 22 巻 1 号 p. 64-69

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抄録

形状が全く同じで、膜の溶質透過性のみが異なる2種類の透析器、S・SP-1.5H(通常型)とS・SP-1.5L(高性能型)について透析液流量を変化させてvitamin B12のクリアランスを測定したところ、Hに比べLの流量依存性は大きく、高性能透析器ではvitamin B12程度の中分子量物質の溶質透過性は、もはや膜抵抗支配とはいえないことが分かった。
化学工学的手法を用いて、高性能透析器の形状が溶質除去性能、血液側圧力損失、血液充填量に及ぼす影響を理論的に検討した。その結果、中空糸内径の減少は溶質除去能の向上に効果があるものの、圧力損失を急激に増加させるため、200μmが下限値であった。また、ジャケット内径の減少も溶質除去能の向上に効果があるが、糸束率が75%を越えると透析液側境膜抵抗が増加するため、上限値が存在した。
S・SP-1.5Lの中空糸寸法およびジャケット内径は、ほぼ至適値に近かった。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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