人工臓器
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6FDAポリイミド中空糸膜の作製と新しい膜型人工肺への応用
森 康真川上 浩良長岡 昭二窪田 倭金森 敏幸
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1998 年 27 巻 1 号 p. 278-282

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抄録

本研究では新しい大静脈内留置型膜型人工肺(IVOX)を開発するため、6FDAポリイミド膜の優れたガス透過能と良好な血液適合性に注目し、その新しい中空糸膜を作製した。
スピノーダル分解による相分離を利用した乾湿式相転換法により非対称構造を有するポリイミド中空糸膜を作製した。SEMより外表面スキン層の形成が確認され、外径: 約700μm、内径: 約500μmが得られた。気体-気体系でのガス透過能を測定した結果、現在IVOXに使用されている中空糸膜材料と同程度のガス透過能が得られた。また、ポリイミド中空糸膜に対する血液適合性のin vitro評価より血小板粘着の著しい抑制が確認され、家兎の下大静脈に7日間埋め込んだin vivo評価でも血栓は全く認やられなかった。
以上より、新しく作製された6FDAポリイミド中空糸膜の高いガス透過能と良好な血液適合性が確認され、新しいIVOX材料としての可能性が示唆された。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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