人工臓器
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透析液監視用エンドトキシンモニタリング装置の開発
飯島 かおり宮坂 武寛吉見 靖男酒邦 清孝明田 川純田村 弘志田中 重則
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1998 年 27 巻 2 号 p. 524-527

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抄録

エンドトキシン(Et)濃度の測定に用いられるリムルステストは、Et混入による測定誤差が生じやすく、煩雑な操作が必要である。そこで我々は、リムルス試薬を用いた簡便かつ連続的なモニタリング装置の開発を進めている。以前報告した測定装置では、反応時間45分で検出下限50EU/lのEtモニタリングを実現している1)。しかし、透析現場ではさらに低濃度域のEtのリアルタイムなモニタリングが望まれる。そこで、従来の装置の反応回路長を95%減少させ、反応時に流動を停止させることで、試薬の分散を抑制し、感度上昇を試みた。これまでの基礎検討から、至適反応時間を30分に設定して検量線を作成した。これより、Et濃度40-200 EU/lの範囲で良好な直線関係が得られた。同様に反応時間20分、10分でも検量線を作成したところ、反応時間20分では40-200EU/lの範囲を、反応時間10分では80-200EU/の範囲をモニタリングできるようになった。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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