ピーナッツ (Arachis hypogaea L) の側根基部にロゼット状に発生する根毛 (ロゼット型根毛) の構造を光学顕微鏡及び走査電子顕微鏡 (SEM) を用いて詳細に調べた. ロゼット型根毛は, 側根の長さにかかわらず, 基部から2-5mmの部位に発生し, その長さは2-3mmであった. 側根基部の縦断面切片は, 根毛細胞が多層性であることを示していた. 根毛は, 側根の最外層の細胞だけでなく, 2層目, 3層目の細胞からも形成されると考えられた. 根毛細胞の多層性はSEM観察によっても確認された. SEM観察では, 根毛が最外層の細胞を押し分ける様にして細胞間の裂け目から出ている像や, 最外層の細胞 (恐らく根毛細胞) が既に脱離したためと思われるくぼみがの下から (くぼみの下側にある細胞から) 根毛がでている像が観察された.