騒音制御
Online ISSN : 1883-7506
Print ISSN : 0386-8761
衝撃締固め工法に伴う発破音の性状と低周波音影響評価手法を用いた検討
今泉 博之国松 直高橋 保盛神宮司 元治辻野 修一前田 幸男中島 智樹
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2002 年 26 巻 5 号 p. 341-350

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抄録

本論文は, 地下に埋設した爆薬の起爆によって地盤の液状化抵抗を大きくする工法である衝撃締固め工法に伴って発生する発破音の性状把握及び既往の低周波音影響評価手法による比較検討を行った。発破点近傍の音圧波形には起爆に伴って発破孔周辺の地盤が急速に上下動したことによる音圧上昇 (地盤衝撃音) が見られ, その後に発破孔からのガス噴出に伴う音圧上昇 (発破孔音等) が観測された。伝搬距離が増すと, 音圧波形の初期部分に地盤振動音が見られ, それに続いて到達する地盤衝撃音は急速に減衰し発破孔音等が顕著になる傾向がある。この発破音は10Hz以下の周波数成分が卓越する超低周波音である。低周波音に対する各種閾値及び苦情等に関する実測調査報告との比較検討を行い, 本工法の発破音に伴う建具などのがたつき発生や睡眠影響, 苦情発生の可能性に関して記述した。

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© 社団法人 日本騒音制御工学会
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