2002 年 45 巻 6 号 p. 503-516
プロピオン酸フルチカゾン (FP) 小児用点鼻液の有効性および安全性を検討するために, プロピオン酸ベクロメタゾン (BDP) エアゾールを対照薬として比較検討した。5歳以上15歳未満の通年性アレルギー性鼻炎患児を対象にプロピオン酸フルチカゾン点鼻液は1回25μg, 各鼻腔1噴霧を1日2回, プロピオン酸ベクロメタゾンエアゾールは1回50μg, 各鼻腔1噴霧を1日2回, それぞれ14日間投与した。プロピオン酸フルチカゾン点鼻液とプロピオン酸ベクロメタゾンエアゾールはほぼ同等の治療効果を示し, 安全性も問題は認められなかった。規定時間内に採血された患児の血中コルチゾール値も治療前後で異常変動は認められなかった。以上の結果より, プロピオン酸フルチカゾン小児用点鼻液は小児アレルギー性鼻炎患者に対し有効かつ安全に使用できることが示された。