医療マネジメント学会雑誌
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日本における医療情報提供についての消費者のとらえ方
真野 俊樹水野 智小林 眞山内 一信
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キーワード: 医療情報, 消費者, 経営
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2003 年 3 巻 4 号 p. 664-667

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抄録

広告や情報提供は、消費者の必要に対応しなければならない。しかしながら、消費者や患者がどんな情報を必要としているか、という調査は少ない。今回われわれは消費者に対して、医療情報についてのアンケート調査を実施したので報告する。
信頼できる情報源について「第三者機関」を望む意見が大きかった。これは、消費者が客観的な評価を期待していることの現れであろう。たとえば、日本では1995年から日本医療機能評価機構が医療機能評価をはじめているが、認定を受けた病院数が日本の全病院の1割にも満たない状況である。
また希望する医療情報提供については、医療機関からの情報を望むものが圧倒的多く、医療機関の広告・広報活動に対する期待の大きさを裏付けた。日本でも医療機関の広告規制緩和は徐々に進みつつある。しかし、一方で広告は、無駄な医療需要を作り出す恐れもある。適切な広告規制緩和が望まれる。

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