目的;胃切除患者に対するクリニカルパス(パス)の費用分析を行う. 研究方法;2001年に当院で胃切除術を行った76例(パス群44例,対照32例)を対象とした. パスは同一の指示書を用いた. 費用は診療報酬明細書を集計した. 分析は直接的医療費の支払い者の立場から行った. 結果;在院日数はパス群で27.1±5.9日で,対照よりも8.3日減少した(p<0.001). 費用はパス群で145,290±23,773点であり,対照よりも19,278点減少した(p<0.005). 1病床当たりの手術はパス群で30%,費用は15%増加した. 結語;パスにより在院日数と費用が減少し,病床が有効利用された.