人工臓器
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透析によるタンパク結合性物質の除去
松久 茂樹竹沢 真吾酒井 清孝
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1986 年 15 巻 3 号 p. 1371-1374

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抄録

尿毒症患者では, タンパク結合能が多くの薬物に対して低下するが, この原因としてタンパク結合性物質の体内蓄積が指摘されている。そこで, 透析時のタンパク結合性物質の除去特性を明らかにするため, 自作透析器を用いて検討した。サリチル酸―アルブミンおよび安息香酸―サリチル酸―アルブミン溶液を37℃, pH7.4で透析した。透析結果より得られるクリアランスは, その算出方法で異なった。これは, 透析器内で結合型薬物がアルブミンより解離したことを意味する。また, 本報で提出したモデルによる解析結果より, 結合型薬物の解離速度は遊離型薬物濃度に依存することが明らかとなった。以上の検討から, 本報のモデルの妥当性が確認され, タンパク結合性物質の除去特性の解明に有効であることがわかった。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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