人工臓器
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回転円筒膜による血漿分離特性
田代 健酒井 清孝
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1988 年 17 巻 1 号 p. 267-270

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抄録

回転二重円筒管膜を用いた血漿分離システムの濾過機構を解明するために、入口圧力、膜回転数および血液性状を変化させ血漿分離実験を行った。入口圧力が遠心力による圧力に打ち勝つと濾過が開始され、さらに入口圧力を上昇させると濾過流束は急激に上昇し極値をもち定常に達する。回転による遠心力は濾過開始圧力を支配し、またテイラー渦発生の原因となる。膜回転数が増加すると濾過流束は増加し、約4000rpmを超えるとやがてプラトーに達し、従来のクロスフロー濾過の10倍以上の濾過性能を示す。これは本システム特有のテイラー渦流、高勢断力による血球の撹拌効果に伴い、分極層抵抗が従来のシステムに比べて大きく減少したためである。また軸方向の物性値変化を考慮した物質移動モデルを提案し、実験データのシミユレーシヨンを行ったところ、データと理論の良好な一致を見た。

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© 一般社団法人 日本人工臓器学会
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