既報に引き続き, 主原料の高温炭粉に天然物由来糊料 (アルギン酸ナトリウム, 工業用スターチ糊) を用いて農工産廃棄物バインダ (イ草, 焼酎廃液, ヒノキ樹皮ほか) 及びTiO2光触媒をハイブリッドさせたリサイクル材 (シート及びボード) の試作を行い, 配合比や製造条件, 成形法を検討し, 土壌中での分解性と光触媒機能の発現を確認した。常温乾燥タイプの光触媒を担持したシート及びボードはエチレンガスを吸着し, シートは1.5時間までに約15%, ボードは0.5時間までに32~45%のエチレンを光分解した。光触媒による有機物バインダの光分解を抑制する目的で改質光触媒 (TiO2を水酸アパタイトで被覆) 担持シートを製造したが, そのエチレンガス分解能は低かった。