医学教育
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基本的臨床技能習得のためのスキルスラボの導入とその有用性
上野 隆登吉田 一郎林 明宏高城 喜典渡邊 誠之黒木 岳人吉村 浩一牛島 公生末安 禎子松尾 和彦鳥村 拓司安陪 等思宮崎 洋香野 修介赤木 禎治中島 裕佐田 通夫
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2003 年 34 巻 2 号 p. 81-87

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抄録

久留米大学医学部4年生を対象に基本的臨床技能実習を実施し, その間学生の基本的臨床技能の向上を目的としたスキルスラボを利用し, その効果を検討した.4年生113名を対象とした.方法は10グループに分け各グループが2か月にわたりラボを利用した.ラボには救急蘇生モデル, 生体シミュレーター “イチロー”, ワイヤレス聴診器, 医学教育用ビデオなどを準備した.実習終了後, 使用体験に関するアンケート調査を行った.その結果, 半数以上の学生から基本的臨床技能の習得にスキルスラボが有用であったとの評価を得た.しかし, 教材の有効な使用法が十分に理解できずその結果, 有用でなかったと答えた一部の学生もいた.今後, 各種シミュレーターを導入し, 学生の基本的臨床技能の習得をさらに向上させるためスキルスラボの充実が重要であると考えられる.

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