水産増殖
Online ISSN : 2185-0194
Print ISSN : 0371-4217
ISSN-L : 0371-4217
静岡県下田市田牛地先の異なる水深における褐藻カジメ・アラメ群落の特徴
芹澤 如比古村上 裕重田中 次郎青木 優和坂西 芳彦平田 徹御園 生拓横浜 康継
著者情報
ジャーナル フリー

2003 年 51 巻 3 号 p. 287-294

詳細
抄録

2001年4月に静岡県下田市田牛地先の水深0, 2.5, 5, 10, 15, 20, 23mで, 任意に設置した1m2方形枠2個でのカジメおよびアラメ (褐藻, コンブ目) の刈り取り調査を行なった。カジメ・アラメの現存量は0.13~1.50kg乾重/m2で, 水深0~2.5mで最大, 水深23mで最小であった。カジメの密度は水深2.5mの20個体/m2から水深20mの49個体/m2まで水深に伴って徐々に増加した。アラメの密度は水深0mでは31個体/m2, カジメと混生していた水深2.5mでは4個体/m2であった。カジメの茎長, 茎径の平均値は水深23mで最小 (17.2cm, 11.0mm) , 水深2.5mで最大 (91.5cm, 23.2mm) であったが, 中央葉長は水深に関係なく22.0~29.1cmであった。水深0mのアラメの茎長, 茎径, 枝長の平均値はそれぞれ, 45.3cm, 27.1mm, 6.8cmであった。海中林周辺あるいは内部の海藻類を調べた結果, 緑藻類8種, 褐藻類26種, 紅藻類34種の計68種を確認し, 総種数は水深15m以深で多かった。

著者関連情報
© 日本水産増殖学会
前の記事 次の記事
feedback
Top