環境システム研究論文集
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一般道路の供用段階における環境負荷の算定と統合評価に関する研究
三上 市藏窪田 諭奥 裕子
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2003 年 31 巻 p. 101-111

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抄録

本研究では, 一般道路の供用段階を対象として地球環境問題であるエネルギー枯渇問題, 地球温暖化, 酸性雨と地域環境問題である大気汚染, 騒音, 振動, 低周波音の七つを扱い, 環境負荷の統合評価手法を検討した. そして, これらの環境負荷量を経済価値に変換することによる統合評価を行った. 最終的に, 妥当性を検証するために実道路へ適用し, 環境への影響の実態を把握した.その結果, 道路の供用段階に発生する環境負荷は, 建設段階よりも大きく, 10年以内には建設段階の環境負荷量に達することがわかった. そして, 供用段階における酸性雨と大気汚染の環境負荷が建設段階の環境負荷に一日未満で達することから, 異なる環境問題の重要度を明確にすることができた.

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© 社団法人 土木学会
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