ジオシンセティックス論文集
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ジオテキスタイル補強土擁壁の変形特性に対する材料粘性の影響
平川 大貴高岡 秀明龍岡 文夫内村 太郎
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2003 年 18 巻 p. 175-182

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抄録

豊浦砂をポリエステル補強材で補強した剛な壁面を持つ小型擁壁模型を作成し、1G場での模型載荷実験を行った。帯基礎を用いて盛土天端から鉛直載荷し、基礎の荷重~沈下特性に対する盛土と補強材の材料粘性の影響と、単調載荷・クリープ載荷・繰返し載荷という異なる載荷法が「基礎の変位~壁面に作用する土圧、補強材張力・ひずみの推移パターン~壁面の水平変位特性」に与える影響を調べた。その結果、a)基礎の鉛直変位特性と壁面の水平変位特性にも載荷速度依存性があること、b)クリープ載荷と繰返し載荷において生じる「基礎と壁面の鉛直・水平残留変位~時間関係」は定性的に等しいが、繰返し載荷時の方が残留変形の増加率が大きく収束が遅いこと、c)クリープ・繰返し載荷時において補強材ひずみは時間経過と伴に減少し、補強材がクリープ破断に至る傾向を示さないこと、が確認された。

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© 国際ジオシンセティックス学会日本支部
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