光条件を相対照度100%,10%,5%,1%の4段階に設定した試験区を設け,ケネザサ(Pleioblastus pubescens Nakai)の地下茎を植栽した。稈発生後,稈の長さと直径,葉数,葉の長径と短径と厚さ,最大光合成速度,光合成の日変化,および掘り取りによる各器官の乾重を測定した。稈の成長では,明るい処理区でサイズが小さい稈を多く発生し,暗い処理区ではサイズが大きい稈を少なく発生した。個葉の形態では,100%区で,葉が厚く比葉面積が小さかった。最大光合成速度では処理区間で有意差がなかった。日光合成量は,100%区で最も大きく,1%区で最も小さかった。5%区および10%区ではその中間であった。現存量を比較すると,100%区では植栽した地下茎より大きな現存量に達し,新しい地下茎をつくっていた。5%区および10%区では植栽した地下茎とほぼ同様な現存量であり,1%区では現存量が減少していた。