都市内河川を対象に周辺住民に対して河川の利用状況, 目的, 満足度などを意識調査から明らかにし, 河川への来訪頻度と満足度, 要望の関係から, 積極的に利用される都市内河川の整備方向について検討した. 河川の水のきれいさに関しては, 来訪頻度に関わりなく多くの住民は不満を持っており, 環境基準の達成だけではなく, 見た目など河川水の印象に対する改善が必要である.また, 河川に対する満足度の因子分析より「快適環境」, 「清潔感」, 「安全性」, 「自然環境」の因子が抽出でき, 来訪頻度の違いに影響を与えている因子は安らぎやのんびりできるなどの「快適環境」である. 今後の都市河川整備は, 河川浄化に努め, 快適環境因子および安全性因子に関する満足度を向上させる整備を重点的に行う必要がある.