ネットワークポリマー
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単分散な高分子微粒子の合成と固体基板上での集積化
長井 勝利
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2005 年 26 巻 1 号 p. 44-51

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抄録

表面に高密度の反応性基をもつ, 単分散なサブミクロンサイズの高分子微粒子の合成と, 生成した反応性高分子微粒子の固体基板表面での二次元集積化による単粒子膜の構築への展開について述べる。
新規に開発したカチオン性の活性エステル基含有水溶性メタクリル酸エステル, メタクリル酸ヒドロキシフェニルジメチルスルポニウムメチル硫酸塩, をコモノマーとするスチレンとのソープフリー乳化共重合によって, 表面に高密度の活性エステル基をもつサブミクロンサイズの単分散なポリスチレン微粒子が得られる。生成したカチオン性微粒子の表面のカチオン電荷および活性エステル基を利用して, それぞれガラス基板やアミノ化ガラス基板上に非最密充填型の単粒子膜を構築することができる。さらに, カチオン性微粒子はアルキル化ガラス基板やポリマーフィルムなどの疎水性固体基板上でも単粒子膜を形成する。その構造は微粒子や基板の親水性と疎水性のバランス, 媒体のイオン強度, 温度を変化させることによって制御することができる。

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