2007 年 63 巻 1 号 p. 29-38
ネットワークの高速化やパーソナルコンピュータ(PC)の高性能化により,PC間をネットワーク結合したPCクラスタを利用した並列計算機がスーパーコンピュータ並みの高速計算処理能力を有するまでになってきた.本稿では,地下水中の物質輸送解析法の一つである特性曲線法を分散メモリ型のMPI(Message Passing Interface)を用いて並列化し,PCクラスタ上で実行させて並列化手法の有効性を検討した.その結果,PC8台を利用した場合の演算速度の向上は最大6倍となり,並列実行の効果が大きいことがわかった.