種々の色および形状を有するトマトを対象にし,ローラーピン搬送装置をもつシステムにおいて,上面画像による着色および形状計測の実験を行った結果,以下の知見が得られた.
1)着色度計測に関しては,RおよびGの比率を用いた指標によって,人の評価に近い結果を実現できた.
2)形状評価に関しては,偏平度,異形度,尖り度,乱形度を提案し,データ比較を行ったところ,楕円の影響を補正した指標を用いることが適当であった.
3)異形度,尖り度および乱形度は,お互いを補完する効果があり,これらの計測方法を組み合わせることで,様々なトマトの形状評価が可能であった.
4)階級に応じて形状指標の設定値を調整することにより,人間が行う選果結果に近い結果が得られると考えられた.