日本イオン交換学会誌
Online ISSN : 1884-3360
Print ISSN : 0915-860X
ISSN-L : 0915-860X
固定化金属アフィニティ多孔性シートを用いるタンパク質の精製
山城 康平三好 和義石原 量安野 佳代梅野 太輔斎藤 恭一須郷 高信山田 伸介杉浦 雅人福永 浩之永井 正則
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 19 巻 2 号 p. 101-106

詳細
抄録

ポリエチレン製多孔性シート (平均孔径1.3μm, 空孔率75%, シートの厚さ2mm) に, 放射線グラフト重合法を適用して, エポキシ基をもつグラフト鎖を付与し, その後, グラフト鎖にキレート形成基であるイミノジ酢酸基を導入した。得られたキレート多孔性シートを直径13mmのディスク状に裁断し, 6cm3の空カートリッジに充填してキレートカートリッジを作製した。このカートリッジに硫酸ニッケル水溶液を透過させ, キレート多孔性ディスクにニッケルイオンを吸着させて, ニッケルイオン固定カートリッジを作製した。ニッケルイオン固定カートリッジを用いて, 大腸菌破砕液中のHis-tag融合タンパク質を精製できることを実証した。

著者関連情報
© 日本イオン交換学会
前の記事 次の記事
feedback
Top