日本補綴歯科学会雑誌
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原著論文
超音波式6自由度顎運動測定装置CMS-JAWの測定精度に関する研究
内田 貴之酒井 淳岡本 康裕渡辺 官北川 剛至會田 雅啓齊藤 孝親伊藤 孝訓
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2008 年 52 巻 3 号 p. 350-359

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抄録

目的 : 顎機能障害の診断において6自由度顎運動測定装置を用いた顎運動解析の重要性が報告されている. しかし, 6自由度顎運動測定装置は操作が複雑であることなどから, いまだ臨床で広く応用されていない. そこで新しく開発された簡便に顎運動解析が行える超音波式6自由度顎運動測定装置CMS-JAWが, 臨床で用いるのに十分な測定精度を有しているか検討することを目的として, 顆頭の滑走および回転運動の測定精度について検討した.
方法 : 本研究では同じ超音波を用いた6自由度顎運動測定装置であるWin Jaw Systemおよび測定原理は異なるが顎運動解析の報告が多数なされているナソヘキサグラフIIと, CMS-JAWとの顆頭運動における測定精度を比較・検討した. 滑走運動は三次元方向における微動装置を用い, 回転運動はデジタル分度器を用いて, 各測定装置における変位量および回転角度を計測した.
結果 : CMS-JAWにて測定された滑走運動範囲の再現空間には大きな歪みは認めなかった. 測定誤差は, Z軸方向でもっとも大きく, 最大誤差0.20mm, RMS誤差0.10mmであった. また回転角度の最大誤差は0.50°, RMS誤差は0.05°~0.30°の範囲に認めた.
結論 : CMS-JAWの顆頭運動の解析における測定精度は, 臨床での応用が可能な精度を有していると考えられた.

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© 2008 社団法人日本補綴歯科学会
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