地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
論文
地盤剛性評価法としてのFWD試験と平板載荷試験の関係の検討
平川 大貴増田 直哉龍岡 文夫川崎 廣貴
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2008 年 3 巻 4 号 p. 307-320

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抄録

土構造物の設計の性能規定化を有効に展開するためには,剛性等の物性を直接的に精度良く,短時間で多数計測して施工管理に反映させる必要がある。その可能性がある試験法に重錘落下(FWD)試験があるが,その結果は一般的には同一平板径での平板載荷試験(PLT)結果と一致しない。本研究ではFWD試験とPLTを実施し,両者の平板圧力~沈下関係が異なる理由をa)載荷速度の違いによる地盤材料の材料粘性,b)急速載荷であるFWD試験結果は地盤の動的挙動の影響が含まれていること,の二つであることを同定した。また,FWD試験におけるバッファの剛性を低下させることによって上記二要因の影響を低減でき,測定精度も上がる。異なる剛性を持つ複数のバッファを用いたFWD試験を行うことにより,PLTによる平板圧力~沈下関係を推測出来る可能性を示した。

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© 2008 公益社団法人 地盤工学会
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