接着歯学
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セルフアドヒーシブルーティングセメントの練和方法がセラミックスとの接着強さに及ぼす影響
阿保 備子宇野 滋山田 敏元田中 久美子高橋 圭西谷 佳浩吉山 昌宏
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2008 年 26 巻 2 号 p. 106-111

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抄録

セルフアドヒーシブルーティングセメントの, セラミックスとの接着強さに及ぼすセメントの練和方法の影響に関して比較検討した.
モールドを用いて作製したレジンコアブロック (Clearm DC Core Automix) と, セラミックブロック (Vitablocs Mark II) の面を600番の耐水研磨紙にて研削し被着面とした. これらを, 3種セルフアドヒーシブルーティングセメント (Smartcem,: Maxcem,: G-CEM) をメーカー指示に従って用いて接着させた. セメントの練和は, ミキシングチップまたは自動練和器を用いた自動練和と, 練板紙とセメントスパチュラを用いた手練りの2つの方法で行った. また, セメントの厚みは一方の被着面にマスキングテープを置き, 50μmに規定した. 試料を37℃水中に24時間保存後1.0×1.0mm2の棒状に切り出し, 微小引張り接着強さを測定した. 試料数は各グループ10試料とし, 統計処理にはTukeyのHSD検定を用いた.
その結果, コアレジンとセラミックスとの接着において3種セルフアドヒーシブルーティングセメントの練和方法による差はみられなかった (p>0.05).

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