2009 年 1 巻 3 号 p. 319-322
症例の概要:患者は51歳の女性で下顎左側大臼歯部と上顎両側中切歯,上顎右側側切歯が欠損しており,明確なアンテリアガイダンス,咬合支持を失っていた.そこで,まず咬合支持の改善を優先的に行った後,プロビジョナルレストレーションを利用してアンテリアガイダンスを再構築した.
考察:はじめに咬合支持の確立を行ったことにより,臼歯離開咬合を確実に付与することができた.
結論:アンテリアガイダンスの修復が求められる症例においては,臼歯部での咬合支持を確立した後にプロビジョナルレストレーションを用いて適切なガイドを模索し,カスタムインサイザルテーブルによって最終補綴装置に反映させる方法が効果的である.