可視化情報学会論文集
Online ISSN : 1346-5260
ISSN-L : 1346-5252
酸素感応色素を用いた混合流路内酸素濃度分布の計測
第1報 流動様式の可視化
松田 佑林田 将也長島 史裕山口 浩樹新美 智秀
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2009 年 29 巻 8 号 p. 27-33

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抄録

近年,μ-TASやマイクロリアクターなどのマイクロデバイスや燃料電池が急速に進歩している.これらの高効率化のためには,機器内部で反応に関与している酸素濃度分布の挙動を詳細に理解することが必要である.現在一般に用いられているガルバニックセル式等の酸素センサーは,センサー部がcmオーダーの大きさであること,応答時間が数secのオーダーであるため,微小な流路内の非定常に変化する酸素分布の計測を行うことは極めて困難である.そこで本研究では,光学的圧力分布計測法として用いられている感圧塗料(PSP: Pressure Sensitive Paint)に着目した.PSPは色素分子の酸素消光を利用した計測手法であるため,酸素濃度分布計測が可能であり,また応答時間もミリ秒オーダーである.本研究では,主に圧力分布計測に用いられているPSPを非定常に変化する酸素濃度分布計測に応用展開することを目的とし,2流体が平行に流入する混合流路内での酸素濃度分布計測を行い,流入条件による流動様式の変化を濃度場の可視化計測によって明らかにした.

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© 2009 by the Visualization Society of Japan
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