原著
報告 日本の気管支喘息の年齢別，性別，都道府県別罹患者数の分布
2009 年 23 巻 3 号 p. 303-310
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2009 年 23 巻 3 号 p. 303-310
【背景・目的】 本邦の気管支喘息（以下喘息）患者の分布はよく知られていない．国内の分布差の検討は，喘息を発症させる因子を明らかにするために有用である．
【対象・方法】 1999，2002，2005年に実施された厚生労働省の「患者調査」の集計値に基づき解析した．都道府県別喘息患者数を基に，人口に対する1000人比を，年齢階層別，性別に求めた．
【結果】 全患者数は増加していないが，男子0－14歳，女子0－4歳の喘息児が3年度で有意に増加していた．3年度を通じて一定して，北海道および東北地方日本海側では患者数が多く，近畿地方，沖縄県では少ない傾向がみられた．
【結語】 北海道では3年度を通じ一定して患者数が多く，更に増加傾向にある．
