2000 年 9 巻 4 号 p. 27-42
地域経済は,他地域との相互依存関係の変化の中で,どのように成長してきたのだろうか。地域間産業連関表を時系列的に比較することによって,この問題を包括的・整合的なフレームワークの中で分析することができる。このアプローチを1965-90年の九州地域経済に適用して,その成長パターンが産業基盤などを建設することによる成長から,工場進出による他地域との相互依存関係の高度化を背景にした成長へと変化したことを実証した興味深い研究カ、寄せられた。以下,その詳細を眺めてみよう。