獣医疫学雑誌
Online ISSN : 1881-2562
Print ISSN : 1343-2583
ISSN-L : 1343-2583
症例報告
ワークショップの獣医疫学研究への応用
—BSEサーベイランス評価を事例として
門平 睦代堀北 哲也
著者情報
ジャーナル フリー

2009 年 13 巻 1 号 p. 53-59

詳細
抄録

本稿では,BSEサーベイランス実施体制の一員である現場獣医師から,現場での問題点や改善方法に関する意見やアイデアを入手することを目的として実施したワークショップについて報告し,ワークショップの疫学研究への応用の意義について議論する。実施方法やプログラム内容だけではなく,ワークショップの成果である現場での問題や解決策について参加者の意見をまとめ,図表を使い,具体的に提示した。すべての参加者から,両方向の対話を体験でき,BSEサーベイランスに関して多くの情報を入手し,問題解決策を提案するなど充実した時間を過ごすことができたとの評価を受けた。疫学の最終目的は,公衆・家畜衛生の現場での問題の発見と解決策の提案である。ワークショップは「現場での問題解決」を効果的に遂行させる有効な手段であり,疫学研究に大いに活用されるべきである。

著者関連情報
© 2009 獣医疫学会
前の記事 次の記事
feedback
Top