海岸工学論文集
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肱川感潮域における高濁度水塊の挙動の数値解析
伊福 誠合田 宏隆中田 正人
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2003 年 50 巻 p. 406-410

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抄録

現地河川において観測して得た結果を著者らが開発した鉛直2次元数値モデルを使って再現し, 感潮域における懸濁粒子の動態やturbidity maximumの出現を時・空間的に把握し, 堆積環境に及ぼす影響についての基礎的資料を得ることを目的とした. 高濁度水塊は河口より6.6km程度上流側付近で縦断方向流速の向きが逆転する位相付近において出現し, 高濃度の水塊は1~2時間程度持続すること, 7~9 psu程度の塩分が懸濁粒子の凝集に大きく影響していること, 凝集が生じている5.5~6.7km付近では, 懸濁粒子の粒径は上流境界のそれの60~800倍, 有効密度は1.3~10kg/m3であり流体の密度と同程度であること等が明らかになった

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