海岸工学論文集
Online ISSN : 1884-8222
Print ISSN : 0916-7897
ISSN-L : 0916-7897
Hurricane Katrinaによる高潮被害の調査
柴山 知也安田 孝志小島 治幸田島 芳満加藤 史訓信岡 尚道安田 誠宏玉川 勝巳
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 53 巻 p. 401-405

詳細
抄録

Hurricane Katrinaによる高潮, 高波被害の実態を調査し, 日本の高潮, 高波被害対策に資する教訓を得た. 被災の全体的な特徴としては広域性 (延長300km以上に渡る被災, 州を越えての長距離避難), 甚大性 (死者1, 300人余り, 膨大な数の避難者, 都市機能の停止), 長期性 (今も避難を余儀なくされている多数の人々, 都市の衰退への動き) が挙げられる. 自治体ごとに被災時の対応が異なったため, 住民が避難していなかった所と前夜に住民が避難していた所では被害の出現, 復興のプロセスも異なっていた. このような被害の多様性を分析した上で, 防災計画を地域の多様性を前提にして練り上げていく必要がある.

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top