2006 年 53 巻 p. 751-755
防波堤や護岸, 海岸堤防などの波浪制御構造物が長期に渡って安定的に機能するためには, 堤体本体に加えて捨石マウンドや被覆ブロック, 根固ブロック等が長期的に安定なことが必要である. 防波堤・護岸の基部および法尻部では, 砕波に伴って顕著な乱流場が形成されるため, ブロックの飛散や洗掘, 裏埋土の吸出しといった被害がしばしば発生している. 本研究では, 3次元LESモデルを用いた数値計算を利用して, これら設置物の最適な設計を行うために必要な基礎的研究を行った. この結果, 3次元LESは防波堤や護岸の法尻部や端部において発生する有意な渦流れを再現できることがわかった.