抄録
本研究は, コスト削減の観点から, 護岸被覆材 (特に消波ブロック) のライフサイクルコスト (以下, LCCと略す) を最小化する最適設計手法を提案するものである. 本手法では, LCCとして初期建設費用および耐用年数間の補修費用のみを対象とし, 補修費用については高橋ら (1998) が提案した被災度の経験式を用いて算出している. 本手法による検討結果では, 要修復基準である要補修被災度を大きくとると最適重量は軽くなった. また, 水深が浅い場合には, ハドソン公式で求めた重量よりも重いブロックが最適重量となるが, 水深が深い場合には, ハドソン公式で求めた重量とほぼ同程度のものが最適重量となった.