1997 年 61 巻 5 号 p. 659-662
カラー空中写真や超分解能衛星画像を利用した植生環境情報の収集と的確な環境評価システムの開発を目的に, 写真画像から判読できる樹冠幅及び樹林高から下層植生の発達状況を予測することを試みた。ヒノキ人工林を対象に森林構造と下層植生との関係を現地調査に基づき分析し, さらにコンピューターにより抽出した空中写真上の樹冠幅や樹林高を反映するグレー値の標準偏差について関係性を検討した。その結果, 空中写真から判読できる樹林高とグレ-値の標準偏差により林床植生の発達程度がほぼ予測できることがわかった。