ランドスケープ研究
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アカマツ林における間伐強度の違いが林床とクヌギ・コナラ植栽苗の成長に与える影響
重松 敏則森山 博光朝廣 和夫斎田 昇
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1998 年 62 巻 5 号 p. 547-550

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抄録

アカマツ林が主要な植生として分布する公園林において, その一部を季節感や種の多様性の点で優れた落葉広葉樹林, ないしはアカマツー落葉広葉樹混交林に林相転換することを目的に, 間伐強度の異なる3区と全天区の計4区で実験区を用意し, 密生する下層植生を刈り取った後, クヌギ, コナラの2年生ポット苗を植栽した。その後の成長経過を追跡調査した結果, 半日陰条件の強度間伐区の成績が最も優れ, 根元幹直径, 樹高, 枝張りともに良好な成長を示した。立ち木のない全天区は直射日光に阻害されて, 強度間伐区の半分以下の成績にとどまり, 一方, 弱度間伐区や無間伐区は陽光不足のために, 良好な成長の期待できないことが明らかとなった。

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