日本内科学会雑誌
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V.トピックス
4.新規の認知症関連遺伝子の発見 2)TGF-βファミリーシグナルの異常と遺伝性脳小血管病―CARASILの分子病態の解析から
野崎 洋明西澤 正豊小野寺 理
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2011 年 100 巻 8 号 p. 2207-2213

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抄録

脳小血管病は血管性認知症の背景疾患として注目されているが,その病態機序は不明である.遺伝性脳小血管病CARASILは,プロテアーゼ活性をもつHTRA1の機能喪失によっておこる.HTRA1はサイトカインであるTGF-βの前駆体を分解しTGF-βシグナルを減弱するが,本症ではこの機序が働かず,シグナルが増強して発症する.脳小血管病とサイトカインシグナルとの関連は,本症の病態機序を考える上で重要である.

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© 2011 一般社団法人 日本内科学会
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