2006 年 2006 巻 57 号 p. 26-29
2003年から2005年にかけて, 北海道の道央・道北地域 (上川, 石狩, 空知) におけるタマネギ乾腐病の発生状況を調査した. 2003年は発生が少なかったが, 2004年と2005年は発生が多く, 石狩地域に比べ上川・空知地域で発生が多かった. 本圃土壌の病原菌量と乾腐病の発生量の直接的な関係性は見出せず, 病原菌による苗汚染と乾腐病の発生量には関連性が認められなかった. 近年の乾腐病の多発には, 病原菌による圃場の汚染だけでなく, 別の要因が関連している事が示唆された. また, 乾腐病の発生にタマネギ栽培期間の高温が影響することが再確認された.