2004 年 72 巻 5 号 p. 369-372,a1
近年, 社会基盤施設の維持管理の重要性が見直されることに伴い, 施設のモニタリング技術の必要性が高まっている。特に, 管路施設は目視調査が困難なことから, そのニーズは高い。農業用管路施設の調査には, 漏水探知や漏水量調査が多用されているが, 広域かつ長期間の計測には検討が必要である。加えて, コンクリート付帯構造物を含めた配管網全体の損傷度を定量的に評価するためには, 損傷モニタリング技術の開発が不可欠である。本報では, 既設管路施設の機能評価へ非破壊検査手法の一つであるアコースティック・エミッション (AcousticEmis-sion) 法を応用する場合の有効性と課題について検討した結果を報告する。