水環境学会誌
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回収した非イオン界面活性剤の再利用の可能性
篠原 陽子杉原 黎子
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2011 年 34 巻 12 号 p. 191-195

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抄録

非イオン界面活性剤による水環境負荷の軽減と回収・再利用による省資源化を目指している。前報では,土壌吸引ろ過法による水溶液中の界面活性剤の捕捉・回収が可能であることを報告した。本報では,回収した非イオン界面活性剤を抽出溶媒であるアルコールから分離し,再利用が可能であるか否かについて検討した。その結果,エバポレーターを使ってアルコール溶媒からNP10,NP15,NP20を分離することができた。分離後のNP10は,NMR分析の結果では構造の変化はみられなかった。洗浄に関連する性能として,表面張力,浸透力,臨界ミセル濃度,分散力,乳化安定性を調べた。表面張力と浸透力の一部,分散力は未処理のものと比較して有意な差が認められるものもあったが,アルコールから分離した後も界面活性剤としての性能を有していた。これらの結果から,このモデル系においては,回収した非イオン界面活性剤の再利用の可能性が認められた。

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© 2011 公益社団法人 日本水環境学会
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