2012 年 68 巻 2 号 p. I_49-I_54
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震津波の映像の解析を行った. この津波の伝播及び氾濫について気仙沼を対象とした数値計算を行い, 映像から求めた結果と数値計算による結果と比較し, 数値計算の結果の妥当性の検討を行った. 映像の解析結果と数値計算による結果との比較により, 陸上に氾濫した津波の計測結果と数値計算結果がほぼ一致するということ, 氾濫シミュレーションにおいて津波の水位変化が再現できているということがわかった, また津波の陸上部における水位変化の挙動について津波防潮堤の存在が水位の立ち上がりを遅くしていたことも判明した.