バイオマスの利活用を促進するため,メタン発酵消化液を水稲栽培の有機肥料として施用する試みが京都府南丹市で実施されている。本研究では,基肥として消化液を機械施用するため,スラリーインジェクタを用いて施用実験を4枚の圃場で行った。GPSで測定した作業速度に応じて吐出弁開度を調節する制御システムにより,目標施用量に対して-6.5~1.4%の誤差で施用できた。また,消化液の補給も含めた施用作業に要する時間は10a当たり25~35分であった。さらに,圃場内での窒素施用量のばらつきを可視化するため,GPSと吐出弁開度の計測データを用いてクリッギング法で施肥マップを作成した。