2012 年 61 巻 11 号 p. 947-951
エタノールで1 wt% に希釈した1-ethyl-3-methylimidazolium acetateを絶縁性試料の走査型電子顕微鏡(SEM)観察における帯電防止剤として用いた.その上で,微小領域における元素分析をエネルギー分散型X線分析(EDX)で行った.絶縁性試料として火山灰を用いたところ,従来の炭素薄膜を蒸着する帯電防止法と同様に10 μm2の微小領域で粒子の元素組成の違いを判別することができた.また,粒子径が10 μm以下の火山灰については帯電防止処理を行わなくても鮮明な二次電子像が得られたが,粒子径が20 μm以上の火山灰については鮮明な二次電子像を得るためには帯電防止処理が必要であることが分かった.