皮膚の科学
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症例
皮膚病変により診断に至ったマントル細胞リンパ腫の1例
奥村 えりな辻岡 馨大橋 理加辻花 光次郎小谷 槇一小野 一雄
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2012 年 11 巻 5 号 p. 428-435

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抄録

マントル細胞リンパ腫は非 Hodgkin リンパ腫の約3~10%を占める比較的稀なB細胞性リンパ腫である。典型的にはリンパ節病変を形成するが,骨髄や脾臓,消化管,Waldeyer 輪に節外病変を形成することもある。今回われわれは皮膚に生じた多発腫瘤により診断に至ったマントル細胞リンパ腫の1例を経験した。症例は67歳,男性。下肢の多発性腫瘤を主訴に来院した。CT にて全身のリンパ節腫大を認め,皮膚生検でマントル細胞リンパ腫と診断した。リンパ節生検においても病理組織学的,免疫組織学的に同様の所見が得られ,FISH 法にて染色体転座t(11;14)(q13;q32) を認めた。皮膚病変を伴うマントル細胞リンパ腫はまれであるため若干の文献的考察を加え報告した。(皮膚の科学,11: 428-435, 2012)

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© 2012 日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
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