2004 年 7 巻 Supplement 号 p. 21-22
ドライキャットフードの粗蛋白質(CP)含量とCP源(実験1)および炭水化物源の存在(実験2)が,全糞採取法および酸化クロム標識法によって測定した見かけの消化率の差に及ぼす影響を調べた。実験1ではCP含量(72% vs 30%)・CP源(動物性原料vs植物性原料)の異なる4種類のドライキャットフードを給与した。その結果,高CP含量のフードを摂取するとDM,OMおよびCPの見かけの消化率の差は小さくなったが,CP源の違いは影響を及ぼさなかった。実験2では炭水化物源を含まない対照食と,セルロースとビートパルプを添加した繊維食およびトウモロコシを添加した澱粉食の3種類をCP摂取量が等しくなるよう制限給餌した。その結果,DM,OMおよびCPの見かけの消化率の差は繊維食群と澱粉食群で大きくなる傾向があった。