色材協会誌
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光沢ニッケルめっきが人間に与える感性の定量化
兼松 秀行井上 哲雄沖 猛雄
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2000 年 73 巻 12 号 p. 601-606

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抄録

メッキされた表面が人の感性に与える影響を定量的に計測する方法が光沢ニッケルめっきについて検討された。SD (semantic differential) 法がその定量的な方法として用いられた。ワット浴中において, 添加剤としてのサッカリンナトリウム, クマリンの量を調節し, 9種類の光沢度の異なる試料 (コンセプト) を作成した。この試料をボード上に配列し, 数人の被験者に見せながら, 形容語対からなるいくつかの質問 (美しい-汚いなど4種類の質問) を数人の被験者に提示し, 被験者の印象を0から10までの11段階のスコアとして解答させた。その結果をセントロイド法による因子解析を用いて一定の手順で1次因子, 2次因子を算出した。最終的に, 感性指数を定義し, コンセプトごとにその数値をヒストグラムとして表わし, 各コンセプトが人に与えた感性の傾向を解析した。

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