2012 年 68 巻 2 号 p. I_73-I_84
都市の景観を管理する上では景観の統一性・連続性が重要であるが,これらを分析するには広範囲における景観の把握が必要である.航空機LiDAR(Light Detection and Ranging)は,広範囲の3次元の座標を高速に取得することができる.本研究では航空機LiDARで計測したDSM(Digital SurfaceModel),DTM(Digital Terrain Model)のデータを用いて,広範囲における任意の地点での囲繞度を推定する手法を提案する.囲繞度は,視野の立体角に対する地物の立体角の占める割合として定義した.京都市東山区を対象に提案手法を適用した結果,やや過小評価気味ではあったが,囲繞度を誤差約3%で推定することができた.