12例の深在性真菌症 (カンジダ食道炎7例, カンジダ肺炎2例, カンジダ血症1例, クリプトコックス髄膜炎1例, 全身性クリプトコックス症1例) に対してFluconazoleを使用し, その有効性を検討した。
Fluconazoleは判定不能のカンジダ肺炎1例を除き, 他の全例において有効であつた。本剤との関係は確定できなかつたが, 本剤使用中1例に吃逆が認められた。
透析症例にFluconazole150mg (200mg) 経口使用時20時間後の血清中濃度は5.9μg/ml (11.6μg/ml), 髄液中濃度は3.5μg/ml (9.2μg/ml) であつた。
以上の成績から, Fluconazoleは深在性真菌症, 特にカンジダ食道炎, 遷延性クリプトコックス髄膜炎例に対する有用な抗真菌剤と考えられた。