日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
腹部症状をともない経過中に増大した胃異所性膵の1例
馬越 通信松谷 毅鈴木 成治松下 晃平方 敦史吉田 寛細根 勝内田 英二
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2013 年 110 巻 9 号 p. 1619-1624

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抄録

症例は,32歳の男性.約5年前より心窩部不快感を自覚.上部消化管内視鏡検査と超音波内視鏡検査で胃体上部後壁に隆起性病変を認め,胃異所性膵と診断した.経過観察中に腫瘤径が明らかに増大した.腫瘤の位置,形状,臨床経過から胃異所性膵の癌化を疑い,胃部分切除術を行った.病理組織検査では,膵腺房細胞とその周囲に線維化・出血を認め,慢性炎症をともなった胃異所性膵と診断した.

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© 2013 (一財) 日本消化器病学会
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