砥粒加工学会誌
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放電加工を用いたピーリング工具のピーリング加工特性
李 珠瓊武沢 英樹谷 貴幸平尾 篤利毛利 尚武
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2013 年 57 巻 10 号 p. 653-658

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抄録

非接触加工のため加工反力が小さい放電加工は,微細加工に有効である.ただし,直径70μm程度までの電極であれば,専用のガイドホルダを用いて連続的に電極を使用することは可能であるが,数μm~数十μmの電極径を必要とする場合,電極自体の剛性の問題もあり,加工機上で太い電極から先端部を微細に成形して用いられることが多い.これは,電極を付け替える際に生じる取り付け誤差を排除する目的も含まれている.放電を用いた各種微細軸の成形方法は提案されているが,著者らはコア部となる細線を除去が容易な材料(クラッド部)で被覆したピーリング工具を提案してきた.本研究では,放電加工によりコア部を露出させるピーリング工程において,その加工特性を検討した.具体的には,相手成形板材質,成形板厚,コア部直径の違いによるピーリング加工特性を各種実験により明らかとし,最適なピーリング条件の指針を得たので報告する.

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© 2013 社団法人 砥粒加工学会
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