日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: L07
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森林環境のモニタリングと持続可能な森林経営
デジタル空中写真を用いた海岸マツ林の実態把握
*村上 拓彦清治 徹望月 翔太
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抄録

ここ数十年来,国内の海岸マツ林はマツ枯れの脅威にさらされ続けている。本論の対象地である新潟市も昭和50年代からマツ枯れに悩まされている。現在,新潟大学は新潟県治山課からの受託研究を通して今後の海岸マツ林の管理方針について科学的に検討を重ねている。この研究プロジェクトの一環で海岸林の現状把握を目的として,デジタル空中写真を用いた各種解析に取り組んでいる。2012年5~6月に80%オーバーラップのデジタル空中写真を撮影し,海岸林の樹種分類,高さ情報の抽出を行ったのでその結果を報告する。また,マツ枯れが発生する以前の空中写真を入手し,現在との比較からクロマツの分布状況の変化をマッピングした。樹種分類では,クロマツの抽出だけでなく今回はニセアカシアの分布状況の把握も試みた。高さ情報もステレオペアデータからうまく推定することが可能であった。樹種分類の結果と合わせて,クロマツの分布状況を高さ情報を付加するかたちで提示することができた。過去の空中写真をオルソフォトに加工し差分解析を行うことで,クロマツの増加した箇所,減少した箇所を的確にマッピングすることができた。

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© 2013 日本森林学会
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